腱鞘炎・手荒れと並んで美容師の三大職業病と呼ばれる腰痛。
長時間立ったまま仕事をする美容師には、腰痛の悩みはつきものです。
たかだか腰痛と油断したり、慢性的なものだと諦めてしまったりすると、仕事に影響を及ぼすほど悪化してしまう恐れもあります。
そうならない為にも、今回は腰痛を改善するために覚えておきたい原因や対策方法をご紹介いたします。

腰痛を引き起こす原因は？

立ち仕事で腰痛を引き起こす主な原因は大きく2つに分けられます。
ひとつめは、立っている姿勢です。
「立ったまま作業をする際は、つい左右のどちらかの脚に体重を傾けてしまいがち……」そんな方は要注意！
片側に体重が偏ると骨盤に歪みが生じ、歪みによって骨がぶつかったり、筋肉の使い方が偏ったりして腰痛に繋がります。
もうひとつは、筋肉の疲労。
長時間立ちっぱなしでいることで背中やお腹、お尻の筋肉に乳酸などの疲労物質が溜まっていきます。さらに、筋肉の疲労によって血行が悪化してしまうことで、上記の疲労物質や老廃物が回収されなくなってしまうため、痛みや疲労感が残ってしまうのです。

腰痛を予防するポイント4つ

①正しい立ち方を意識する
腰痛を改善するためには、腰に負担のかからない正しい立ち方を身につけることが大切です。膝と背筋をしっかりと伸ばし、軽く顎を引いて肩の力を抜いてまっすぐに立ちましょう。
仕事中常にまっすぐ立っているというのはなかなか難しいかもしれませんが、できるだけ日々意識するように心がけましょう。

②腰の負担を軽減する
荷物を持ち上げたり、何かものを拾ったりする際にはできるだけ腰に負担をかけないように気をつけましょう。前屈で持つのではなく、一度しゃがんでから足の力で持ち上げると腰への負担が軽減されます。特に重たい荷物を持ち上げるときなどはおすすめです！

③脚にピッタリの靴を履く
意外にも、腰痛対策で大きなカギを握っているのは靴！ 自分の脚にしっかりとフィットする靴を履くことで体のバランスが安定し、腰痛が改善される可能性があります。靴を選ぶ際は、かかとをシューズにピッタリとつけた際、つま先に1cmほどの余裕があるものを選ぶのがおすすめです。普段仕事で履いている靴が自分の脚に合っているか一度チェックしてみると良いかもしれません。

④骨盤ベルトを活用
産後の女性が身につける骨盤ベルトも、腰痛対策に効果的と言われています。服の下に着用することができるので、腰痛に悩んでいる方は試してみてはいかがでしょう。仕事中つけるのはちょっと……という方は、お休みの日だけでも試してみると良いかもしれませんね。

腰痛改善ストレッチ

続いて、腰痛を和らげる効果があると言われているストレッチをご紹介いたします。

■空き時間に！ 腰回し・腰反り
1. 腰骨の出っ張った部分に手を当て、腰を大きくゆっくりとまわす。
左右にそれぞれ20回ずつ行ってください。
2. 腰に手を当てたまま力を抜いてまっすぐに立ち、上体を後ろにそらす。
首を倒さないように注意し、息を吐きながらゆっくりと倒します。
3. 息を吐きながらゆっくりと上体を起こして終了。

■1日の終わりに！ 膝ゆらし
1. 膝を立てた状態で仰向けに寝転ぶ。
2. 左右の脚をひっつけたまま、左右に揺らす。
気持ちいいと感じる範囲でゆっくりと揺らしましょう。
3. 慣れてきたら、徐々に揺らす幅を広げる。
1~3の流れを、30秒～1分程度を目安に行います。

腰痛を引き起こす原因とその対策方法をご紹介いたしましたがいかがでしたか？
足腰への負担や筋肉の疲労は仕事上避けられないものです。体重のかけ方を意識したり、仕事の空き時間にサッとストレッチを行ったりして、少しでも痛みを和らげることが大切です！
慢性化してぎっくり腰を引き起こしてしまったりしないよう、1日の終わりにストレッチやマッサージでケアしてあげることも忘れないようにしてくださいね。